漆磨ストーリー
~つくり手・つかい手のものがたり~
どんなひとたちの手を経て、漆磨(シーマ)は生まれてくるのでしょうか
また、つかい手たちは、どんなシーンで楽しんでいるのでしょうか
それぞれの“ものがたり” を紹介します
Episode 1
漆磨…そのつくり手の思い~漆塗り職人・山谷尚敏さん~
作り手の作業場が軒を連ねる加賀市の漆器団地。
手になじんだ道具に囲まれた工房で、山谷さんは漆と向き合っています。
漆磨の第1号はここで生まれました。
漆器の常識を覆した漆磨
当時、『ステンレスに漆を塗るのは無理だ』と、なかなか引き受ける職人はいなかったそうですが、私なら面白いものに仕上げられる思って引き受けました。
勇喜君の熱意にほだされた、ということもあるかな」と山谷さんは、ちょっと照れたような笑顔で話してくれました。
山谷さんの腕の見せどころは「漆流し」の加飾です。中塗り・研ぎを終えたカップを、漆を浮かべた水にくぐらせ、手際よく金粉を刷り込むと、きらめく水流のような文様が現れます。
偶然がもたらす構図と、それを文様として捉える確かな技術。ふたつとして同じものはありません。
漆磨の魅力をたずねると、「時間とともに色合いが変わるので、デニムと同じように育てていけるところですね」と山谷さん。
大事にしまい込みがちな漆器ですが、肩の力を抜いて長く大切に付き合っていけばいいと、気づかせてもらいました。
Episode 2
漆磨のあるシーンA Day with Shi-Moa 漆磨のある日常
我が家に漆磨がきてから、くつろぎの時間が変わりました。
いつもの缶ビールも漆磨に注ぐと、きめ細かくクリーミーな極上の泡が生まれ、格段に美味しくなります。
テーブルコーディネートも、漆の上質な佇まいによって、きりりと引き締まります。
家族や気が置けない仲間と乾杯して、おしゃべりと食事を楽しむ。
そんな暮らしの中の何気ない幸せの瞬間を、漆磨は最高に上質な時間にしてくれます。
A Day with Shi-Moa 漆磨とともに美食を楽しむ
「飲み口がすっきりとしたウイスキーは、お寿司にもよく合うんですよ」
そう勧められて出された漆磨のロックカップ。
さあ、最高の時間の始まりです。
指先にしっとりなじむ質感、口につけたときの柔らかさは、さすが漆ならでは。
ボディはステンレスの二重構造なので表面に水滴がつきにくく、カップを扱うしぐさもスマートに。
飲み物の温度も変わりにくいため、お寿司とウイスキーのマリアージュをゆっくり楽しむことができるでしょう。